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【ニキビの治療】IPL(光治療)を皮膚科医がわかりやすく解説

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ニキビのIPL(光治療)の効果、費用、口コミをわかりやすく解説。
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2016-09-22更新

 

西川 ニキビ治療 皮膚科医この記事の監修医師
アクネスタジオ
院長 西川嘉一

 

 

先生4薬の効きにくいニキビの治療例
西川先生の治療日記

 

1.IPLってどんなもの?~IPLの基本のき~

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IPLとは「intense pulsed light(インテンス・パルス・ライト)」の頭文字をとった略語です。
特殊な光を照射して、シミやニキビを改善する治療のことを「光治療」といい、それに使われる機器の1つがIPLです。
IPLをシミにあてると、シミのメラニン(シミの色のもと)が破壊され、シミが薄くなります。(日光をあててもシミが濃くなるだけなので注意してください)
IPLをニキビにあてると、アクネ菌(ニキビを悪化させる常在菌)を殺菌し、ニキビを改善してくれます。

IPLは様々な機種があります。「フォトフェイシャル」・「フォトシルク」・「オーロラ」・「ライムライト」などは有名なIPL機器の1つです。
機種により、どの症状の治療が得意かが少し異なります。
シミ(メラニン)によく効くものや、ニキビ(ヘモグロビンなど)によく効くものもあります。
一言で「IPL」といっても機種によって得意な症状があるので、医師に聞いてみましょう。

【光治療でニキビを治す】光治療の種類や効果など

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光治療(特殊な光を照射して、シミやニキビを改善する治療)で使われる機器はPDT、IPL、青色LEDの三種類があります。
 ※PDT(光線力学療法)に関する詳しい内容はコチラをご覧ください。
 〇【ニキビの治療】光線力学療法(PDT)を皮膚科医がわかりやすく解説

どのような違いがあるのか、項目ごとに比べてみました。
□ 効果 ・・・ PDT > IPL > 青色LED
□ 費用 ・・・ PDT > IPL > 青色LED
□ 副作用 ・・・ PDT >> IPL > 青色LED(PDTは他の2種に比べてちょっと副作用が大きいです。)

つまり、効果も、費用も、副作用も【PDT>IPL>青色LED】の順です。
IPLは「副作用も効果も費用も中程度で、バランスのよいニキビの光治療」と言えます。
ただし、IPL単独では効果に限界があるため、IPLと他の治療の組み合わせがおすすめです。

2.ニキビに対するIPLの効果

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IPLのニキビへの効果を大きく分けると「アクネ菌を殺菌する力」と、「赤みを改善する力」があります。
2つの効果をもたらせるのには、IPLが持つさまざまな色(波長)の光に秘密があります。

IPLが持つ波長が長い紫色(420nm)の光は、アクネ菌が出すポルフィリンに反応し活性酸素が発生し、アクネ菌が殺菌されます。
(アクネ菌はIPLの熱作用によっても殺菌されます。)
IPLが持つ波長が短いオレンジ色(620nm)光は、赤み(ヘモグロビン)に反応し、毛細血管を細くする作用があります。

3.IPLが向いている人~ワタシのニキビに合ってる?~

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赤ニキビのある方がIPL治療に向いています。
特にニキビが治った跡、赤みが長引きやすい方は、赤みの改善にもつながり、ニキビ自体も改善する作用があるのでおすすめです。

白ニキビには効果は低いです。
白ニキビとは、「毛穴に皮脂が溜まり詰まっている」という状態で、毛穴の中心に肌色~白いのプツッとした状態を指します。
これは、毛穴の内部がアクネ菌によって炎症を起こされていたり、赤みがある状態ではありません。
そこに光をあてても、皮脂を抑える作用も少ないため、白ニキビの予防効果につながりません。

 ⇒じゃあ白ニキビできたらどうやって治療したらいいの?と感じた方はコチラをご覧ください。
 〇白ニキビ、皮膚科医西川ならこうする。
 〇【ニキビの治療】ケミカルピーリング

4.IPLの副作用

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IPLの副作用は、赤み、やけど、肝斑の悪化などが挙げられます。
また、シミがある方はシミが薄くなります。(この副作用はうれしいですね)
シミに反応した場合、シミが一時的に黒く浮きあがります。(もとのシミの色よりも少し濃い色になります。)
色の濃さは一時的なもので、個人差はありますが、照射後1週間ほどで、徐々に薄くなっていきます。

5.IPLの費用

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IPLの機種やクリニックによって違いはありますが、平均は8000円-50000円程度であることが多いです。
機種やクリニックの違いの他には、施術件数の違いにあらわれることも多いようです。低額なクリニックでは短い時間内でたくさんの施術数をこなす傾向があり、高額なクリニックではカウンセリング・診察から施術までの時間を長かけてしっかりお悩みを聞いてくれる傾向があります。

IPLを詳しく知りたい方へ

 

 

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西川先生の治療日記

 

監修医師

この記事の監修医師

西川嘉一
Hirokazu Nishikawa

ニキビ治療のエキスパート。ニキビ・美肌・くまの専門家。東京大学医学部卒。

業界大手・銀座院長を経て、ニキビ専門皮膚科【アクネスタジオ】を開院。

一ケ月に1000人以上がアクネスタジオを訪れている。