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監修:西川嘉一医師 クマ治療、ニキビ治療の専門家。美容皮膚科医。東大医学部卒。

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【目の下のくま(クマ)に効果的】レチノールを皮膚科医がわかりやすく解説

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高いアンチエイジング効果が期待できると話題の、レチノール。

目の下のくま(クマ)のケアにも効果を発揮します。

レチノールって名前は聞いたことあるけど、実際はどんな成分なのか、副作用はあるのか?など気になりますよね。
今回はそんなレチノールについて、美容皮膚科医の観点から詳しく解説していきます。

 

1.レチノールとは

レチノールとは、ビタミンAの一種です。ビタミンAには、レチノール、レチナール、レチノイン酸、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノールなどがあります。
 

パルミチン酸は、ヤシ油や牛脂などに含まれている成分です。
主に、以下のような美容効果があげられます。

 

①シワ・シミ対策
→パルミチン酸とレチノールが結合することによって、刺激の少ないレチノール誘導体となり、肌の奥の弾力「コラーゲン」を増やす

②ニキビ跡(赤み・色素沈着)対策
→お肌の新陳代謝を活発化や、ターンオーバーを正常に保持し、お肌のコンディションを整える

③肌の引き締め効果
→硬くなった角層を柔らかくする医薬品として使用され、毛穴のつまりを改善

 

 

2.青クマ・赤クマにマイルドな効果

目のくまには、「黒クマ(影クマ)」・「茶クマ」・「青クマ」・「赤クマ」の4種類があります。

レチノールは、その中でも「青クマ」・「赤クマ」にマイルドな効果があります。

2種のくまの原因は以下のとおりです。

青クマの原因

・目の下の皮膚が薄く、皮膚の下の筋肉の色が透けて見える

・目の下の筋肉(眼輪筋)の血流が悪く色が暗くなっている

赤クマの原因

・目の下の血行不良
・疲れ目(パソコン・スマホ)

 

2種のくま共通して「目周りの血行不良」「目の疲れ」が挙げられます。

皮膚が薄く、筋肉がすけて見えることがクマの一因なので、皮膚のコラーゲンを増やし、皮膚の厚みをますことで、目立ちにくくなります。

レチノールには、真皮層にある繊維芽細胞を活性化させて肌のコラーゲンの生成を促進する作用や、肌に弾力を与えるエラスチンを修復する作用があり、お肌のハリやツヤを良くする効果が期待されます。

3.レチノールの副作用と注意点

●肌荒れを注意すべきは配合濃度が高いとき

レチノールは、

・お肌がカサカサし、乾燥する

・痒み・赤みや刺激を感じる

などの副作用を伴うことがあります。

使い続けるうちに症状は徐々に治まりますが、最初は配合濃度が低いものを選ぶようにしたり、日にちをあけて使用するなど、自分の肌の様子をみて使用しましょう。

 

●レチノール使用中はしっかりと紫外線対策を

使用中は肌が敏感になるため、しっかりと紫外線対策を行いましょう。

敏感なお肌には、「紫外線散乱剤」タイプの日焼け止めがおすすめです。

汗をかいたらこまめに塗り直しましょう。

 

4.まずは3ヶ月を目安に継続使用

●使用前に、肌に合うか試しましょう

目安は3ヶ月ですが、化粧品そのものがわないこともあります。

できれば、まずは試供品やトライアルセットで肌に異常が感じられないかを試してみましょう。

また、目元の皮膚は薄く、刺激を受けやすいので、いきなり目元へ使用するのは控えましょう。
まずは顔以外の腕などで試すのがおすすめです。

 

30代の肌のターンオーバー周期は約40日、40代では約55日です。

3ヶ月経つ頃には、おおよそ2回ターンオーバーが行われますので、肌の変化がわかりやすくなっています。
まずは3ヶ月を目安に使ってみるといいでしょう。

 

5.まとめ

今回はレチノールの目の下のクマへの効果についてまとめました。

 

目の下のクマを劇的に改善する効果はありませんが、レチノールはアンチエイジング(シミ・シワ)や、ニキビ肌に良い効果が期待できるので、1度試してみるのもいいかもしれません。

ただし、自分のお肌に合うかテストをし、副作用もしっかり念頭において使うようにしましょう。

監修医師

西川嘉一
Hirokazu Nishikawa

目の下のクマ・ニキビ・美肌の専門家。美容皮膚科医。東京大学医学部卒業。

クマ治療など、手がけた美容の症例は1万件を超えている。

大手美容クリニック銀座院の院長を経て、2017年『Acne Studio(アクネスタジオ)』を開院。
現在、渋谷・梅田の2院で、クマ治療やニキビ治療に取り組んでいる。