【美容皮膚科医監修】目の下のくま(クマ)別、コントロールカラーの紹介
目の下のくま(クマ)って、メイクで上手く隠せなくてついファンデーションを厚塗りになってしまったりしませんか?
目の下のくま(クマ)を手軽にメイクで隠せたら、うれしいですよね。
今回は、目の下のくま(クマ)を効果的に隠す「コントロールカラー」を紹介します。
くまの種類別に、選ぶべき色や、塗り方、注意すべき点を詳しく解説していきます。
1.コントロールカラーとは
「顔色がくすんでみえる」「いやなシミ、ソバカスを隠したくて、つい厚塗りしてしまう」
そんなときに活用すると効果的なのが、コントロールカラー。
お肌の悩みに合わせて理想のカラーに補正してくれる、いわば色付きの化粧下地のようなものです。
顔全体をカバーすることも、気になる部分にのみ使用することもできます。
●コントロールカラーの魅力
★お肌の様々な悩みを目立たなくする
様々な肌トラブルや悩み(シミ・くすみ、目の下のくま、疲れて見える顔色、ニキビ跡)などを、色を重ねてカバー&補正をし、目立たなくしてくれます。
★自然にカバー&補正
コントロールカラーはコンシーラーとくらべて、自然にお肌の悩みをカバーしてくれることが魅力です。
特に広範囲でカバーしたい場合、コンシーラーだとムラができやすく、かえって目立ってしまうということもあります。
★ファンデーションの発色UP
お肌の色ムラをあらかじめコントロールカラーで整えておくことで、ファンデーションの色づきが良くなり顔を明るく見せることができます。
★化粧崩れ防止
化粧崩れの原因の1つは、厚塗りすること。
コントロールカラーで肌悩みをカバーすれば、自然とファンデーションも薄塗りで十分になり、結果的に化粧崩れしにくいお肌に仕上げることができます。
2.目の下のくま(クマ)別、選ぶべきコントロールカラー
目のくまには、「黒クマ(影クマ)」・「茶クマ」・「青クマ」・「赤クマ」の4種類があります。
それぞれの目のくまの原因・特徴、適したコントロールカラーをご紹介します。
青クマ
青クマは、目の下の皮膚が薄く、皮膚の下の筋肉の色が透けて見えることと
目の下の筋肉(眼輪筋)の血流が悪く色が暗くなっていることが原因です。
もともと皮膚が薄い人は10代でも青クマがみられます。
特に皮膚の色が白めの方も、色も薄く皮膚が薄い傾向が高いため、青クマが発生しやすいです。
また、年齢を重ねることで皮膚は薄くなっていくので、年齢とともに青クマが出現する人もいます。
また、寒いと血流が悪くなるので、冬に悪化するのも青クマの特徴です。
○青クマにおすすめのコントロールカラーは、ピンク、オレンジ系の色
お肌の色が濃いor青クマが濃い人方は、オレンジのコントロールカラーがおすすめです。
オレンジは、「部分使い用」のコンシーラーですので、気になる部分にだけ塗って馴染ませてください。
色白の人や軽度の青クマの方はピンクのコントロールカラーがおすすめ。
ピンクは「お顔全体」に使用可能ですので、化粧下地として使用しても良いでしょう。
茶クマ
茶色は皮膚の色素であるメラニンの色です。
メラニンは日焼けなどによっても増えますが、目の周りだけ増えるのは、2つの原因が多いです。
◯ メイクや洗顔などによる刺激
◯ ADM/SDM(後天性/対称性真皮メラノサイトーシス)
目周りは皮膚が薄いエリアで、メイクや洗顔などの刺激で色素沈着しやすい場所です。
花粉症などでよくこすってしまう人も目周りに色素沈着が起きやすいです。
刺激による色素沈着は、単純に刺激をなくせば時間とともに薄くなります。
○茶クマにおすすめのコントロールカラーは、ピンク、イエロー系の色
ピンクのコントロールカラーはお肌を明るくみせ、光でとばしてクマを目立たなくします。比較的、軽度の茶クマのカバーに効果的です。
ピンクのコントロールカラーは、お顔全体に使用できるので、クマ以外にも気になるくすみなどお顔全体をカバーしましょう。
イエローのコントロールカラーは、茶色く色素沈着した部分にイエローをのせてあげることで、茶色い色味が馴染んで、目立たなくなります。
顔全体に使用もOKですが、茶クマが濃い方は、部分使いをして重ね付けするのがおすすめです。
赤クマ
赤クマの原因は、青クマと似ています。
皮膚が薄く、血行のいい目の下の筋肉(眼輪筋)の色が透けて見えてしまう状態です。
動脈の血の色(酸素の多い血の色)は赤です。
酸素の多い血の色を反映しているのが赤クマです。
○赤クマにおすすめのコントロールカラーは、イエロー、グリーン系の色
赤クマには、イエロー系のコントロールカラーをのせるとうまく隠せ、自然な仕上がりになります。
ただ、赤みがひどい場合には、グリーンのほうがよりカバーでき、効果的です。
グリーンのコントロールカラーは、「部分使い」で使用しましょう。赤みを消したい部分にやさしくのせて馴染ませます。
黒クマ
黒クマ(影クマ)の正体は、実は「皮膚についた色」ではなく「目の下にできた影」です。
多くの方が年齢を重ねる、目の下に膨らみ(目袋)が出現し、その影により目の下が暗くなります。
出現した目の下の膨らみの正体は眼窩脂肪(がんかしぼう)と呼ばれる目の周りの脂肪です。
眼窩脂肪はもともと目のまわりに存在していますが、年齢とともに前方向に飛び出してきます。
○黒クマは色を重ねても、隠れない・・・
黒クマは、目の下にできてしまった「影」なので、コントロールカラーで色を重ねても、かえって目立ってしまいます。
なるべく明るめの色味のイエロー系や、パールタイプの下地を使って影を飛ばすようにしましょう。
3.コントロールカラーを塗る順番
コントロールカラーは使用する順番が大事です。
基本的には、ファンデーションを塗る前が推奨されます。
具体的にご紹介していきます。
【コントロールカラーが、顔全体用の場合】
①スキンケア(化粧水、乳液、美容液) ↓ ②日焼け止め ↓ ③コントロールカラー ↓ ④ファンデーション |
【コントロールカラーが、部分用の場合】
①スキンケア(化粧水、乳液、美容液) ↓ ②日焼け止め ↓ ③化粧下地 ↓ ④(部分用)コントロールカラー ↓ ⑤ファンデーション |
4.コントロールカラーのおすすめの塗り方
全体用と部分用で塗り方が異なるので、正しい塗り方を理解し、目の下のくま(クマ)を効果的にカバーしましょう。
【全体用】コントロールカラーの塗り方
まずは、化粧下地の役割も備えた全体用のコントロールカラーの塗り方です。
通常の化粧下地と同じ塗り方になります。
①手の甲にコントロールカラーを出す 目安の量は大体パール1粒程度。 ②手の甲に出したコントロールカラーを指でクルクルとなじませる 先に手の甲になじませることでクリームがなめらかになり、ムラなく厚塗りが防止できます。 ③両頬・おでこ・鼻・あごにのせる ④指を使って外側に向かってのばす ⑤最後にスポンジでなじませる スポンジでポンポンと押し込むように馴染ませることで肌により密着させ、ムラの解消・メイクもちをUPさせます。 ⑥フェイスラインをなじませる |
【部分用】コントロールカラーの塗り方
①化粧下地を顔全体に塗って肌を整える ②手の甲にコントロールカラーを出す 目安の量は大体米粒2粒程度。 ③手の甲に出したコントロールカラーを指でクルクルとなじませる 先に手の甲になじませることでクリームがなめらかになり、ムラなく厚塗りが防止できます。 ④適量を指にとる 気になる部分にのみポンポンと指でつけ、優しく叩き込むよう伸ばしていきます。 ⑤最後にスポンジでなじませる スポンジでポンポンと押し込むように馴染ませることで肌により密着させ、ムラの解消・メイクもちをUPさせます。スポンジは使い捨てのスポンジがベストです。 |
5.まとめ
目の下のくま(クマ)をコントロールカラーで隠す方法と、クマ別におすすめしたいコントロールカラーについて紹介してきましたが、いかがでしたか?
コントロールカラーは、顔全体に塗ることも、気になる部分別に塗ることもできる強い味方です。
うまく活用して、目の下のくま(クマ)をケアしましょう!
監修医師
西川嘉一
Hirokazu Nishikawa
目の下のクマ・ニキビ・美肌の専門家。美容皮膚科医。東京大学医学部卒業。
クマ治療など、手がけた美容の症例は1万件を超えている。
大手美容クリニック銀座院の院長を経て、2017年『Acne Studio(アクネスタジオ)』を開院。
現在、渋谷・梅田の2院で、クマ治療やニキビ治療に取り組んでいる。
- 監修医師プロフィール
- 『Acnestudio』統括院長 アクネスタジオ公式サイト
- 『ニキビLabo』監修医師 ニキビ情報サイト ニキビLabo