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監修:西川嘉一医師 クマ治療、ニキビ治療の専門家。美容皮膚科医。東大医学部卒。

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【目の下のくま治療薬】ヘパリンクリーム(ヒルドイド)を皮膚科医がわかりやすく解説

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目の下のくま(クマ)って気になりますよね。
保湿剤でおなじみの「ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン)」は、目の下のくま(クマ)に効果があるのでしょうか?
くま(クマ)に対する効果・塗り方・使い方・副作用・効果などを美容皮膚科医が解説します。

注意:保険診療におけるヒルドイド、ビーソフテン、ヘパリン類似物質の適応症は、
皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、血栓性静脈炎(痔核を含む)、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)
などです。目の下のくま(クマ)では、保険診療では処方できません。保険診療での処方を、医師に要求しないようお願いいたします。

 

1.  ヘパリン類似物質・ヘパリノイドって何?

ヘパリン類似物質とは、::::::::::::::::::::::
「ヘパリノイドheparinoid」はヘパリン類似物質の英語です。

このヘパリン類似物質を主成分として作られているのが「ヒルドイド」や「ビーソフテン」といった薬です。
名前が異なるのは、販売元が異なるためであり、基本的には両方とも、同じ成分が含まれている薬なのです。

ヘパリン類似物質は、保湿剤として使用されることが多いです。
また、血流を改善する効果も認められている薬です。

有効成分以外の成分も保湿効果に大きな影響を与えます。
なので、ヒルドイド・ビーソフテン・ヘパリン類似物質クリームは、似ていいますが少しずつ異なります。
少しずつ試してみて、好きな使用感のものを選びましょう。

 

名称 タイプ 販売元
ヒルドイド クリーム、ソフト軟膏、ローション マルホ株式会社
ビーソフテン クリーム、ローション 持田製薬株式会社
ヘパリン類似物質 クリーム、ローション、スプレー、市販品もある。 10社以上

ビーソフテンのローションは化粧水に近く、ヒルドイドのローションは乳液に近いですので、使用感で使い分けましょう。

 

 

 

2. ヘパリン類似物質(ヒルドイド・ビーソフテン)の効果とは?

 

2-1. 保湿作用

角質に潤いをとどめてくれる作用があります。

ヘパリン類似物質はコンドロイチンやグルコサミンなどは形(構造式)が似ていて親戚のような存在です。

 コンドロイチンやグルコサミンなど、水分を保持してくれそうなイメージですよね。

皮膚が潤うと、ハリが出てと光を反射し、すこし明るい色に見えます。これが、ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン)による目の下のくま(クマ)改善効果の一つです。しかし、その効果はかなりマイルドで、目の下のくま(クマ)を消すのは難しいです。

 

2-2. 血流改善作用

血流を良くする作用があります。

これが主に青くまに効く理由です。

青くまの原因は皮膚が薄いことと、皮膚の下の筋肉(眼輪筋)の色が悪いことが原因です。

筋肉の色が悪いのは、血流が悪いのが原因です。それをヘパリン類似物質で改善します。

しかし、改善の程度はマイルドなので、ヘパリン類似物質(ヒルドイド・ビーソフテン)のみで、青くまを消すのは難しいです。

 

2-3. 傷跡(肥厚性瘢痕・ケロイド)を薄くする効果

ヘパリン類似物質(ヒルドイド・ビーソフテン)は、肥厚性瘢痕・ケロイドに効果があります。しかし、ヘパリン類似物質単独で肥厚性瘢痕・ケロイドを治療しても、あまり満足度は高くないでしょう。レーザーや手術・注射・飲み薬が嫌な場合は、ヘパリン類似物質を選択肢としていいですし、飲み薬や注射などと相性がいいです。

これは、目の下のくま(クマ)の改善とは関係がありません。

 

2-4. 内出血が消えるのが早くなる

血液が固まるのを抑え、血流量が増えることで、内出血が早く消えます。ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン)を塗ると少し、内出血の期間が少し短くなる程度です。

これは、目の下のくま(クマ)の改善とは関係がありません。

 

 

 

3.ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン)のメリット

3-1. 美肌作用

ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン)は、目の下のくま(クマ)のみならず、顔全体に使えます。顔全体のお肌を保湿し、キレイにすることができます。

 

3-2. 副作用が少ない

痒みや、赤み、皮膚炎などが1000人に数名程度発生するくらいで、大きな副作用はまれです。

ただし、傷口(潰瘍・びらん面)には塗らないようにしましょう。

 

4.ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン)の使い方

使い方は簡単です。

1日2回、洗顔した後に目の下のくま(クマ)の部分に適量塗るだけです。

 

 

 

5.  まとめ

今回は目の下のくま(クマ)の薬、ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン)について、解説しました。

ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン)の目の下のくま(クマ)改善効果はマイルドですが、薬局などでヘパリン類似物質は購入可能なので、まずは、試してみてはいかがでしょうか?

ただし、過剰な期待は禁物です。

監修医師

西川嘉一
Hirokazu Nishikawa

目の下のクマ・ニキビ・美肌の専門家。美容皮膚科医。東京大学医学部卒業。

クマ治療など、手がけた美容の症例は1万件を超えている。

大手美容クリニック銀座院の院長を経て、2017年『Acne Studio(アクネスタジオ)』を開院。
現在、渋谷・梅田の2院で、クマ治療やニキビ治療に取り組んでいる。