【ストレスによるニキビ】原因と対策を皮膚科医がわかりやすく解説。
2016-08-31更新
【美容皮膚科医監修】ニキビは思春期の皮脂バランスが乱れる時期にできやすいものですが、最近では20歳以上の人にできる「大人ニキビ」が増えています。
大人にきびは現代社会のストレス過多が一因です。
ニキビとストレスの関係と、今日からできる対策についてまとめました。
この記事の監修医師 アクネスタジオ 院長 西川嘉一 |
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
Index
1.ストレスを感じるとニキビができる?
ストレスとニキビの関連性をよくご存じない方も、なんとなく「ニキビができやすい人は、体験的にストレスとニキビには関係がある」ということを知っているのではないでしょうか。
たとえば、仕事が忙しい、人間関係で悩みがある、大事な試験がある、こんなストレスを感じるときには、ニキビができやすくなるものです。
ニキビとストレスの間には密接な関係があります。
どうしてストレスを感じるとニキビができやすいのか、ひとつずつ解説してみます。
2.ストレスによるホルモンバランスの乱れ
ストレス→男性ホルモン↑→皮脂↑→ニキビ↑
ニキビができるのは、毛穴に詰まった皮脂にニキビ菌が感染することが原因です。
悪化すると炎症を起こしたり膿がたまったりして、医療機関での治療が必要になります。
毛穴に皮脂がつまるのは、皮脂の分泌過剰がひとつの要因になっています。
皮脂量に影響を与えるのは男性ホルモンですので、何らかの原因でホルモンバランスが乱れてしまうと皮脂の過剰分泌を招くことになります。
私たちはストレスを感じると、ホルモンのバランスを崩してしまいます。そのため、皮脂バランスにも影響が現れ、ニキビができやすくなるのです。
3.ストレスは腸内環境も悪化させる
ストレス→過敏性腸症候群→善玉菌↓&悪玉菌↑→ニキビ↑
近年、腸内環境の重要さが注目されていますね。
腸には、善玉菌という菌が住んでいて、この菌が元気な時には、体調がよくお肌の調子もよくなります。
反対に、善玉菌が減少してしまうと、便秘になりやすくなり、ニキビができやすくなるといわれています。
腸の不調のひとつに「過敏性腸症候群」という病気があります。
これは、ストレス性の便秘や下痢のことを指します。
人は、ストレスを感じると胃腸の働きに悪影響が出て、思わぬ不調を訴えることもあるのです。
たとえば、大切な試験やプレゼンテーションの前に緊張から胃痛を感じたり、下痢気味になるのも、ストレスによって胃腸が影響を受けている現象です。
ストレスを感じて腸が不調になると、便秘をおこしやすくなります。
また、血流やリンパの流れも悪化するので、肌のターンオーバー機能が低下し、さらにニキビができやすくなるのです。
4.ストレスが食生活の乱れの原因に
ストレス→「やけ食い」「やけ酒」→皮脂↑→ニキビ↑
「やけ食い」とか「やけ酒」という言葉がありますよね。
人はストレスを感じると、自然とそれをどこかで発散しようとします。
会社や学校、プライベートの人間関係でうまく行かないときは、ついアルコールの量が増えたり、暴飲暴食になることもありせんか。
この食生活の乱れもニキビの原因になります。
ストレス→不眠→ホルモンバランスの乱れ→ニキビ
さらには、不眠などによる睡眠不足によっても肌が荒れることになります。
5.ニキビはストレス&頑張りすぎのサインかもれませんよ!
最近ニキビができやすい、突然ニキビができてしまった、そんな人は、ストレスが溜まっている証拠かもしれません。
自分の生活習慣を見つめなおし、ストレスをためすぎてないか、確認してみてください。
「ニキビを改善するために、ストレスを解消する」というのは、一見遠回りなニキビ改善法に見えるかもしれません。
しかし、実際には、ストレスを解消しないかぎり、ニキビが繰り返しできることにもなります。
ココロとカラダ、ストレスとニキビは、意外と深い関係にあります。
今あるニキビを改善するためにも、ニキビができにくい肌質に改善するためにも、ストレスレスな生活を目指したいものです。
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
この記事の監修医師
西川嘉一
Hirokazu Nishikawa
ニキビ治療のエキスパート。ニキビ・美肌・くまの専門家。東京大学医学部卒。
業界大手・銀座院長を経て、ニキビ専門皮膚科【アクネスタジオ】を開院。
一ケ月に1000人以上がアクネスタジオを訪れている。