【ニキビのためのスキンケア】皮膚科医がわかりやすく解説
2016-10-10更新
「正しい方法でスキンケア、できていますか?」と聞かれたら・・・アナタは自信をもってYesと答えられますか?
美しく透明感のあるトラブル知らずのお肌は、何時の世でも女性の憧れです。
そしてその美肌のポイントは、「毎日スキンケア」です。
誰か教えて~~~’’
こんなお悩み、あなたも感じていませんか?
正しいスキンケアのないところに美肌ナシ!
そこで基本のスキンケアの基本の「き」を、美容皮膚科医・西川と「おさらい」して日頃のスキンケア方法を見直してみましょう。
ニキビのできやすい体質の人は、スキンケアを一生懸命頑張っても治らないことは多々あります。その場合は、皮膚科やニキビ専門皮膚科・病院に行きましょう。
この記事の監修医師 アクネスタジオ 院長 西川嘉一 |
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Index
1.基本のスキンケアステップ
まず、基本のスキンケアの順番から確認しておきましょう。
【基本のスキンケアステップ】
◯クレンジング(日焼け止め・メイクをつけた場合) |
という順番になります。
※ただし化粧水・美容液・保湿剤はメーカーにより推奨されている順番が異なることがあります。
念のため使用方法をよく読んでからスキンケアをはじめてください。
では次はいよいよ、ひとつずつのステップの役割を解説します。
2.クレンジングでメイクや皮脂汚れを落とそう
最近のファンデーション・チーク・コンシーラなど汗や皮脂で落ちないように工夫されており、水や洗顔料ではなかなか落ちないように作られているものが多いです。
メイクの成分の多くは油分です。そこに1日頑張って過ごした分の皮脂や汗が混じり合います。
クレンジングは、この油分や皮脂汚れをきちんと落とすために行います。
◯クレンジングはミルクかジェルタイプを使用してみよう
【そんなクレンジング剤がオススメなの?】
まず、どんなタイプのクレンジングがオススメか、についてお話します。
【皮膚科医・西川目線】では、クレンジングは、「ミルククレンジング」またはジェルクレンジングでしっかりと時間をかけて、メイクを落としましょう。
ミルクタイプやジェルタイプのクレンジング剤は、メイクの油分や皮脂汚れを適度に落とし、肌に残すべき皮脂は奪いすぎないという特徴があります。
また、ミルクやジェルタイプのクレンジング剤には適度に弾力があるため、肌をこすらずメイクオフができます。
このように肌への負担を少なくできることも魅力の1つです。
◯クレンジングする時のポイントは?
【クレンジング剤はどのくらいつかえばいいの?】
1回のクレンジング剤の使用量は、マスカット1粒大きさくらいがオススメです。
クレンジング剤が少なすぎると、肌を摩擦してしまう・メイク・皮脂汚れを落としきれない可能性があるのでキケンです。
また、多すぎても、よりメイク・皮脂汚れが落ちやすくなるなどの効果は期待できないのでもったいないので避けましょう。
【実はクレンジングを肌に載せる順番があった?!】
クレンジング剤は一気に顔にこすりつけるのはNG。
ポイントは「皮脂・汚れが多いところから肌にのせる」ことです。
最初に「額・鼻・アゴ」などのいわゆる「Tゾーン」に載せていきましょう。
その後「ホホ・フェイスライン」に優しく載せていきます。
クレンジングを顔に載せる順番をマスターしましょう。
【クレンジングテクをあげるワザとは??】
正しいクレンジング方法は
「肌をこすらずに優しくおこなう」こと。
そこで、クレンジング剤を肌に載せてから1分、待ってみましょう。
クレンジング剤がメイクや皮脂となじんで、するんとメイクが落ちやすくなります。
そうすることで、肌の負担を少なくできるのはモチロン、毛穴の皮脂も溶けだすので、毛穴の黒ずみ対策やニキビにも効果があります。
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3.洗顔で水に溶ける汚れを落とそう
洗顔料は、古い角質などの水溶性の汚れを落とすために使います。
クレンジングと洗顔というステップはとても重要です。
顔についている不要な油分(メイク)や汚れ(古い角質)を落とし、皮膚をリセットしてあげることができるからです。
また、ここできちんと汚れやメイクを落とせていないと、後で行う化粧水や美容成分がお肌に浸透しにくくなるので要注意です。
【泡洗顔が大切!でもその理由とは?】
洗顔方法は泡洗顔がおすすめです。
泡洗顔の魅力は、「肌をこすることなく洗浄できる」「泡のちからでムリなく汚れを吸着できる」ことです。
洗顔を泡立てるのがメンドウで、つい洗顔料をそのまま顔に載せてゴシゴシしている方!
そのまま続けるとガサガサ肌へまっしぐら・・・かもしれませんよ。
泡立てネットを使ったり、泡で出てくるディスペンサー入りの洗顔料を使用するなど、ちょっとした工夫で泡洗顔がグッとカンタンになりますので、ぜひ今日からトライしてみましょう。
【洗顔は1日2回・洗いすぎも洗わなすぎもお肌の大敵!】
洗顔は朝と夜の1日2回をベースにしましょう。
洗顔のやりすぎは、かえって肌への負担となってしまいます。
また、洗わなすぎても、肌表面にある角質・皮脂が溜まってしまい、肌トラブル・ニキビの原因につながります。
使用するクレンジング剤・洗顔料は肌質や肌トラブルに応じて選びましょう。
関連記事:
【ニキビのスキンケア】洗顔方法を皮膚科医がわかりやすく解説 |
4.化粧水でうるおいをチャージ
クレンジング・洗顔でお肌を清潔にした後は、化粧水で水分を補給します。
洗顔後の肌はスグ乾燥するので、できるだけ早く水分を補ってあげましょう。
◯化粧水はたっぷり使おう!
【化粧水はどのくらいの量をつかってる?】
化粧水は、主な成分が水分でできています。
そのため少量の化粧水を軽く塗っただけでは、その水分はすぐに蒸発してしまいます。
化粧水の量は500円玉大くらいを目安に使用しましょう。
肌のための化粧水です。必要な量を惜しみなくチャージしてあげましょう。
【化粧水の付け方は手のひら?それともコットン?】
「化粧水を肌につけるとき、コットンをつかたほうがいいの?それとも手のひらでつけたほうがいいの?」という質問をよく受けます。
これは使用する化粧水のテクスチャーや使用者の好みによるので、正解はありません。
◯手のひらで化粧水を付ける場合は、化粧水を手のひらでやさしく顔に押し込むようにつける「ハンドプレス」という方法で行うとしっかり化粧水が浸透していきます。
押し込むチカラは優しく、が基本です。
◯コットンを使用する場合は、コットンに化粧水がヒタヒタになるくらいしっかり染み込ませるのがおすすめです。
コットンに染み込ませた化粧水が少ないと、コットンの繊維が肌に擦れやすくなり、負担が大きくなるためです。
化粧水ヒタヒタコットンを優しいチカラで使用しましょう。
◯パッテイングはNG!
コットンを使用するでも手のひらでつけるでも大切なことは「肌を叩かないこと」です。
いわゆる「パッティング」ですが、過度な力で行うと、肌に大きな負担を与えるの、注意が必要です。
女性の大敵「肝斑」とよばれる顔のシミやくすみの原因になるので、化粧水をつけるときは「肌を優しく触って化粧水浸透させる」よう心がけてください。
関連記事:
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◯化粧水成分ではビタミンC誘導体がおすすめ!
【ニキビが改善する成分入りの化粧水ってあるの?】
ニキビ肌の方にオススメな化粧水のポイントは
◯ニキビを抑えてくれる成分が入っていること ◯刺激が強い成分が入っていないこと |
です。
オススメな成分としてニキビの炎症を押さえる作用のあるビタミンCが挙げられます。
しかし、そのままのビタミンCでは刺激が強すぎるのと、深い層まで浸透しないので、おすすめできません。
ビタミンCに特殊な加工をほどこすと、刺激もマイルドになり、深い層まで浸透してくれるようになります。
そんな特別なビタミンCがビタミンC誘導体です。
そのビタミンC誘導体の中でもAPS、APPSというものが、ニキビと相性がよいです。
関連記事:
ニキビにビタミンCの化粧水はなぜ効くの? |
5.美容液
美容液は、まさに「お肌の栄養剤」です。
そのため、肌の調子や目的に合わせて選びましょう。
「アンチエイジング目的」のものをはじめ「美白系」「乾燥肌対策」など、様々な特定の肌トラブルに対応しているものがあります。
お肌に栄養を与えるためのものですので、自分の目的にあった成分が配合されていることを確認して選びましょう。
もし、自分の肌の状態の見極めが難しい場合は、肌の状態を見る力のある「スキンアドバイザー」や、美容皮膚科医に相談すると良いでしょう。
6.保湿剤(オイル・乳液・クリーム)でうるおいキープ
保湿剤の種類は多く、代表的なものが「オイル・クリーム・乳液」です。
これら全てに油分が含まれています。
スキンケアの最後にこれらを使うことにより、お肌にのせた水分や有効成分が逃げるのを防いでくれます。
逆に言えば、保湿剤を使わないと、いくら栄養を補給しても、肌表面の水分が蒸発するときに一緒に失われることになります。
また、同じ顔でも特に目元や口元は皮膚が薄く乾燥しやすい場所です。
そんな場所には特に保湿力の高いオイルをポイント使用するものおすすめです。
肌質や顔のパーツで保湿剤を変えてみると良いでしょう。
◯おすすめの保湿成分が知りたい!
成分としては、ニキビに影響を与えないミネラルオイルと、強い保湿力を育てるヘパリン類似物質やセラミドなどがおすすめです。
保湿について詳しく知りたい方は、ニキビ肌に保湿をあわせてお読みください。
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【ニキビ肌に乳液?】って、結局いるの?いらなの?皮膚科医が解説 |
7.メイクはニキビに悪影響のないものをチョイスして
ニキビの人もメイクをしても大丈夫です。
「ニキビの人は出来る限りすっぴんでいてください」と、言われていた時代もありましたが、適切なメイクであれば、ニキビにあまり影響を与えないことがわかってきました。
ただ、リキッドファンデーションのような、油分が過度に多く、毛穴につまりやすいコスメは使わないようにしてくださいね。
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8.新しい化粧品を使うときの注意
美肌のためのスキンケアアイテムは、自分の肌に合ったものを使うことが重要です。
でも、意外に自分にぴったりのアイテムを探すのって難しいですよね。
新しい化粧品をいろいろ試すことも多いと思いますが、新しいアイテムをお試しするときに気を付けたいことがあります。
◯少しずつ変えていこう!
新しいものを使うとき、アイテムは一つずつ使うようにしましょう。
化粧品を一度にラインで変えてしまうと、何かトラブルがあったときに、どのアイテムが原因だったのかわからなくなってしまいます。
また、どれが効果的だったのかもわからなくなってしまいます。
◯皮膚科の王道!パッチテスト
いきなり顔に使用するのではなく、二の腕の内側など、目立たないところで使用して、1日たっても問題がないか確認しましょう。
問題なければ、顔に使って大丈夫なケースがほとんどです。
9.オールインワンコスメって正直どうなの?
最近、オールインワンコスメをよく見かけるようになりました。
忙しい女性にとって、時短スキンケアができるオールインワンタイプのものは、とても使い勝手がいいですよね。
特に、近年は、化粧品の研究開発もすすみ、高品質なオールインワンコスメもたくさん出回っています。
オールイワンコスメは向き不向きが分かれるアイテムです。
オールインワンコスメは水分・油分・その他の有効成分を一箇所にギュッと混ぜ込んだものです。
そのため、人によっては「洗顔後の乾燥したお肌にいきなり油分をのせる」こととなり肌の水分不足を感じるケースもあるようです。
しかし
「どうしても忙しすぎて、オールイワンでないとスキンケアができない!」
「オールインワンアイテムなら毎日スキンケアができる」
という方で、使って見た結果、乾燥などを感じなければ非常に効率のよいアイテムと言えるでしょう。
10.まとめ
美肌のためのスキンケアを簡単に確認してみました。
一つずつのステップの役割を理解しておくと、毎日お手入れを続けるモチベーションの維持にもつながります。
いつまでも美肌を保つために、毎日のスキンケアを続けるようにしましょう。
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この記事の監修医師
西川嘉一
Hirokazu Nishikawa
ニキビ治療のエキスパート。ニキビ・美肌・くまの専門家。東京大学医学部卒。
業界大手・銀座院長を経て、ニキビ専門皮膚科【アクネスタジオ】を開院。
一ケ月に1000人以上がアクネスタジオを訪れている。