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ダラシンTゲル ニキビ 皮膚科 薬

【ニキビの薬】ダラシンTゲルを皮膚科医がわかりやすく解説(成分名:クリンダマイシンゲル)

ダラシンTゲル ニキビ 皮膚科 薬
医師が教えるダラシンTゲルの塗り方・使い方・副作用・効果など。耐性菌ができやすいダラシンTゲルの賢い使い方をやさしく解説。
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2017-01-29更新

 

ニキビがあると気になって鏡を見るのも嫌になってしまいますね? とにかく早く治したいものです。ニキビを治すために皮膚科へ行くと塗り薬が処方されることが多いもの。その中に、「ダラシンTゲル」という薬が出されることがあります。この薬にはどのような効果があるのでしょうか。

 

 

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1.ダラシンTゲルとはどんな薬?

ダラシンTゲルは、「クリンダマイシン」が主成分の抗生物質です。これは‘リンコマイシン系’とよばれる抗生物質の一種で、細菌がタンパク質を合成するのを防ぐ効果があります。
ニキビの原因の一つ‘アクネ菌’や‘黄色ブドウ球菌’を殺菌する効果があり、ニキビを治してくれるのです。
皮膚科で処方されるニキビの治療薬としては以前から人気がある薬です。

ダラシンには‘ゲル’タイプと‘ローション’タイプのふたつがありますが、製剤のタイプで効果に大きな違いはありません。
ローションタイプは乾燥してしまうので、一般的に処方されるのはゲルタイプの塗り薬が多いようです。

 

値段

 3割負担のときの値段(薬価)
10gダラシンTゲルゲル1本 約120円

 

1-1.ダラシンTゲルは効く人と効かない人がいる!

なんとダラシンTゲルは効く人と効かない人がいます!
ダラシンTゲルに耐性のあるアクネ菌でニキビになっている人には効果が低いです。
5-20%程度の割合で耐性菌がいます。
海外だと50%を超えている国もあります。
日本だと80-95%の人が効くので、効果は実感しやすいでしょう。

ダラシンTゲルを長期間使い続けているのに、効果を全く感じない人は治療を変更する必要があるので、ニキビ専門クリニックで相談してみましょう。

 

1-2.どれくらいの効果があるの?

平均すると、1ヶ月ダラシンTゲルを使うと、赤ニキビは半分くらい減ります。

臨床試験でダラシンTゲル4週間の使用で、炎症のあるニキビが58%程度減ったというデータがあります。
もちろん、耐性菌がいる人はここまで減りません。
個人差があるのでご注意を。

 

2.ダラシンTゲルの使い方

このダラシンTゲルの使い方は、「1日に2回、洗顔後に適量を患部に塗布する」だけです。
薬の名前のとおり、ダラシンTゲルはゼリーのような質感のゲル状のお薬なので、肌に塗っても白くなって目立つこともなく、スーッと伸びて使いやすくなっています。

 

順番:洗顔→基礎化粧品→ダラシンTゲル

ダラシンTゲルを使用するには、まず洗顔で顔の汚れをキレイに洗うことが大切です。
しっかり汚れが落ちていないと薬の効果が薄れてしまいます。
続いて化粧水で肌を整えます。
化粧水の前に薬を塗るとせっかく塗った薬が顔全体に広がりやすくなります。
化粧水が肌にしっかりと馴染んだ後ダラシンTゲルをニキビに塗りましょう。

ダラシンTゲルは患部のみに使用し、顔全体に広げないことが大切です。
不必要にダラシンTゲルを塗り続けると、耐性菌という、ダラシンTゲルが効かない菌が生まれてきてしまいます。

 

3.ダラシンTゲルの副作用は?

「ダラシンTゲル」は、ディフェリンゲルやベピオゲルなどのニキビの新薬と比較して副作用は少ないです。
少ないですがゼロではないので、副作用をご紹介します。
かゆみやかぶれ、赤くなるといった症状が出る場合もあります。
それ以外には「ヒリヒリするなどの刺激感」、「乾燥したようなツッパリ感」など塗った時に刺激感を感じることもありますが、いずれもディフェリンゲルやベピオゲルなどと比較して頻度はとても少ないです。

これらの症状は一時的で軽度のものが多いですが、赤みやかぶれなどが日に日に悪化するようであれば、皮膚科の医師に相談することをおすすめします。

 

4.ダラシンTゲル使用の際に注意したいこと

4-1.使用期間

効き始めるまで1週間程度

残念ながら1日で効きますというほど効果は高くないです。
2~3日使って効果がなくてやめてしまう人もいます。
最低1週間は使ってから、効果を判定しましょう。
ただしニキビがなくなった人はその時点で使用を中止しましょう。
1ヶ月使っても効果が全く見られない場合は、ダラダラと使用するのではなく、早めにニキビ専門クリニックや皮膚科の医師に相談しましょう。

 

4-2.患部以外に薬を塗らない

ダラシンTゲルはできてしまったニキビに使う薬です。ニキビを予防する目的で患部以外に塗らないようにしましょう。
不必要にダラシンTゲルを塗り続けると、耐性菌という、ダラシンTゲルが効かない菌が生まれてきてしまいます。
また患部以外に塗ってしまうと、強い殺菌効果によって顔の他の部分の善玉菌(常在菌)まで殺してしまい、肌のバランスが崩れ、かゆみやかぶれなどを引き起こす可能性もあります。
患部にだけに使用するようにしましょう。

 

4-3.美容皮膚科西川はダラシンTゲルを使うことが少なくなりました。

外用抗菌薬の中で最もよく使うのはダラシンTゲルかデュアック配合ゲルです。
現状はデュアック配合ゲル9割のダラシンTゲル1割で、ダラシンTゲルの使用量がだいぶ減りました。
理由はデュアック配合ゲルの方がダラシンTゲルよりも効果が高いからです。
成分が、デュアック配合ゲルはクリンダマイシン+過酸化ベンゾイル、ダラシンTゲルはクリンダマイシンです。
デュアック配合ゲルはダラシンTゲルに過酸化ベンゾイル(ベピオゲル)が足されたものです。

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5.まとめ

効果の高いダラシンTゲルですが、頼りになるからといってニキビができやすい生活習慣を続けていては根本的な解決になりません。
できてしまったニキビには効果的に薬を使用しながらも、睡眠時間など生活習慣の見直しや、栄養バランスのよい食事などを心がけ、体の内側からもケアしていきましょう。

 

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6.ダラシンTゲルをもっとよく知りたい方へ

6-1.【体験記】美容皮膚科医西川がダラシンTゲルを使ってみた

3つあった赤ニキビにダラシンTゲルを3日間毎日2回塗りました!

結果

完全にはなくなりませんでしたが、2つは小さくなり、1つは変わりがなかったです。
使用感はヌメヌメしていますが、使用することの副作用はありませんでした。
ダラシンTゲルはディフェリンゲルやデュアック配合ゲルなどよりも「赤み」「ひりつき」などが少ないお薬で、敏感肌の人に向いているお薬です。

ただし、最近はダラシンTゲル単独でニキビを治療することはほとんどありません。
抗生物質単独での治療は耐性菌という、抗生物質の効かない菌を生み出す可能性を高めてしまうからです。
なので、ディフェリンゲルやケミカルピーリング、光治療などを併用した治療を行っています。

ニキビ 抗生物質【ニキビの抗生物質】皮膚科医がわかりやすく解説

監修医師 西川嘉一について ニキビ治療のエキスパート 美容皮膚​​​​科医 東大医学部卒