【背中のニキビ】医師がやってるケア&予防法まとめ
2016-11-24更新
【医師監修記事】背中のニキビって、治りにくいですよね。医師が実践しているケアや予防法そしてピーリングなどの治療を試してみましょう。
背中に出来た複数のニキビ。実は、背中に出来るニキビにはストレスや生活習慣などによるものや、他のことが原因だったりもします。
思い当たる点がある場合は早めに対処しておいた方が良いです。
この記事の監修医師 アクネスタジオ 院長 西川嘉一 |
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
あなたの背中ニキビタイプはどれ?(普通のニキビ・マラセチア菌・毛孔性苔癬など)
背中のニキビには様々なタイプが存在します。
背中ニキビの原因は大きく分けて4タイプです。
◯ 普通のニキビ
◯ マラセチア菌
◯ 毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)
背中のニキビを治すためには、ニキビタイプに合った対処をする必要があります。
そのニキビタイプにあった対処方でない場合、むしろニキビが悪化してしまうこともあります。
ニキビの原因を把握して、より正しい対処を行ってみてください。
普通の背中ニキビの対策
背中のニキビがいわゆるニキビの場合は、以下のことを気をつけてみましょう。
普段の生活を見直すこと
寝不足や不規則な生活によってホルモンバランスが乱れると、皮脂の分泌が活発になってしまい、背中ニキビの原因となります。
規則正しい生活を意識し、睡眠時間をしっかりと確保して、バランスの取れた食事を摂取し適度な運動も心掛けるなど、健康的な生活を送ることから始めてみましょう。
背中にもスキンケアを行いましょう
生活の改善と同時に、背中にお肌と同じようなスキンケアを施しましょう。
清潔のためにと背中を強く洗ってしまうのは逆効果です。
しっかりと泡立てた無添加の石けんなどで優しく洗い流します。
このとき、ニキビに刺激を与えないように気をつけてください。洗浄後は乾いたタオルで背中を拭き取り、化粧水や美容液などで保湿しましょう。
乾燥と衣類の素材にも注意
肌の乾燥はニキビを招くもとではありますが、通気性の悪い衣類を着続けることも肌には良くありません。
背中にニキビが出来てしまった時は、ごわごわとした素材の衣類は避けて、通気性に優れた肌触りの良い衣類を選びましょう。
背中ニキビを予防する方法としてもおすすめです。
マラセチア菌への対策
マラセチア菌とは「常在菌」の一種で、私達ヒトの体(肌)に存在するカビ(真菌)の一種です。
マラセチア菌が肌に存在することは正常な事で、通常時はとくに問題はありません。
ただ、過剰に繁殖してしまうと、毛穴の中で炎症が起きてしまい、見た目が赤ニキビに似た状態になります。
マラセチア菌は、湿気や皮脂を好み繁殖するので、汗や皮脂がこもりやすい背中はマラセチア菌が繁殖しやすい場所の1つです。
炎症が起きたらスグに皮膚科へ!
マラセチア菌が繁殖してできた炎症は、残念ながらスキンケアや生活習慣を見直しても、治すことは難しいです。
むしろ、発生してから時間が立ってしまうと、悪化したり、炎症が引いたあとに色素沈着やクレーターが残るケースもあります。
背中のニキビができて、赤みが酷い、ニキビがなかなか治らないなどの場合は、皮膚科の医師へ相談しましょう。
自分で治すことは難しいマラセチア菌による背中の炎症ですが、予防を頑張る事はできます。
マラセチア菌はジメジメした場所や皮脂の多いところに繁殖する傾向があります。
◯背中に汗をかいたらこまめに拭く
◯その日のうちにシャワー・入浴をして、背中の清潔を保つ
などの対策は有効です。
毛孔性苔癬への対策
毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)とは、別名「毛孔角化症(もうこうかくかしょう)」とも呼ばれる皮膚トラブルです。
発症の原因はまだハッキリとはしていませんが、毛穴、及び毛穴の周りの皮膚が角化(皮膚が硬くなること)してしまうことが原因の1つであると言われています。
毛穴が詰まると、毛穴の中で皮脂が溜まり、菌が感染して炎症を起こして赤くなります。
普通のニキビと違って大きく腫れることはなく、治癒時にへこみが出来ることもありません。ただ、色素沈着を起こしやすいので注意が必要です。
薬剤やレーザーを使用することで改善が見込めます
そのまま放置していても身体そのものに大きな害があるわけではありませんが、女性は特に痕になってしまうのはつらいですよね。
毛孔性苔癬はクリームや内服薬など、医薬品を使用することで改善を期待することが出来ます。また、レーザー治療も効果的である可能性があります。
予防には尿素を含んだものが最適です
毛孔性苔癬を予防するには尿素が含まれたクリームなどを塗ることが適切と考えられます。
尿素は毛穴をやわらかくしてニキビの生成を抑えてくれます。
結婚式前・水着のおすすめ背中ケア&治療
背中ニキビでお困りの中には「背中を露出するイベントを控えている」という方もいるのではないでしょうか。
一生に一度の結婚式でのドレスを楽しむ事や、海やプールで水着をキレイに切るためには、背中を綺麗にしておきたいですよね。
自分の背中ニキビの原因を知れば、より早くキレイに背中ニキビをクリアにできます。
原因によっては治療に時間がかかるケースもあるので、「結婚式1ヶ月前」や「海に行く前日」などの駆け込み相談・治療は避けましょう。
早めに皮膚科に行ってみましょう。
まとめ
背中ニキビには様々なタイプがあります。それぞれのタイプに合わせて対処法も異なることがあるので、よく調べておきましょう。
背中ニキビは予防が重要な鍵となります。
背中にも顔のお肌と同じように優しい洗浄と保湿などスキンケアを欠かさず行いましょう。
日頃の小さな積み重ねが背中ニキビに大きく影響を与えることもあります。
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
この記事の監修医師
西川嘉一
Hirokazu Nishikawa
ニキビ治療のエキスパート。ニキビ・美肌・くまの専門家。東京大学医学部卒。
業界大手・銀座院長を経て、ニキビ専門皮膚科【アクネスタジオ】を開院。
一ケ月に1000人以上がアクネスタジオを訪れている。