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アクアチムクリーム ニキビ 皮膚科 薬

【ニキビの薬】アクアチムクリームを皮膚科医がわかりやすく解説

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2017-11-05更新

日頃から気をつけてケアをしていても、一度ニキビができてしまうとなかなか治らないことってありますよね。洗顔やスキンケアを見なおしても改善せず、さらに市販薬を使っても効果がないときや、ニキビ跡を作らないようにしっかり治したい場合は皮膚科を受診すると意外と早く治ったりします。

皮膚科では内服薬や塗り薬が処方されることが多いのですが、その中に「アクアチムクリーム」があります。この薬にはどのような効果があるのでしょうか?
美容皮膚科医・西川が解説します。

 

西川 ニキビ治療 皮膚科医この記事の監修医師
アクネスタジオ
院長 西川嘉一

 

 

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1.アクアチムクリームとは?

 

アクアチムクリームは、主成分が「ナジフロキサン」で、‘ニューキノロン系’の抗菌薬です。この抗菌薬は殺菌効果があり、ニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌して除去することにより、赤みや腫れを改善してくれます。

 

「アクアチム」には化粧水タイプの「アクアチムローション」とクリーム状の「アクアチムクリーム」、半固形状の「アクアチム軟膏」の3種類があります。ニキビ治療薬としてはクリームタイプが多く処方されています。

 

2.アクアチムクリームの効果

 

アクアチムクリームは、細菌の増殖を抑制して殺菌作用を示す薬です。「抗菌作用」ということは、細菌による炎症ニキビに効果があるということです。逆に、ニキビのでき始めや、ポツポツとした白ニキビなどにはあまり効果が期待できません。

 

3.使用方法

使い方は、適量を1日に2回、患部に塗るというシンプルです。

 

  1. ニキビに使用する場合は、使用する前に洗顔し、肌の皮脂汚れを落とし薬が浸透しやすいようにします。
  2. 忘れた場合は、2回分を一度に塗るのではなく、次回使用時に1回分だけを使用します。
  3. 誤って多く使用した場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
  4. 用法・用量を守り、医師の指示なしに使用をやめないようにします。

 

ただし、乾燥がひどい場合には、先にスキンケアをして保湿をした後にクリームを塗りましょう。
薬を塗る順番は

洗顔→基礎化粧品→ディフェリンやベピオゲルなど→アクアチムクリーム

となります。

4.アクアチムクリームの副作用

 

アクアチムクリームの副作用としてあげられるのは、かゆみや乾燥、刺激感があります。その他にも、赤み・ブツブツ・ほてり・かぶれもあるようです。もしアクチアムクリームを肌に塗ってかゆみや赤み、かぶれなどが生じた場合は、すぐに使用を中止して医師に相談しましょう。

 

また、日光に当たると皮膚の赤みや腫れ、かゆみが起こる「光線過敏症」などがまれに起きることもあります。

 

4-1.使用上の注意

アクチアムクリームは、乳幼児への使用は慎重に行なうこと、妊娠中の女性の使用に関しては安全性が確立されていないということが指摘されています。妊娠中・授乳中・妊娠の可能性がある場合は、なるべく使用したくないですが、他に選択肢がない場合は、使用することもあります。

 

4-2.使用期間

アクアチムクリームは、長期間使い続けると、効果が薄れることがあります。抗生物質は使い続けることによって体の中に「耐性菌」ができた場合、その抗生物質が効かなくなったり、効果が少なくなります。

 

医師に言われた期間を使って効果がないようなら、違う治療薬や治療法に替えてもらいましょう。

 

~注意~

厚生労働省では、2009年に「医療用医薬品の有効成分の一般用医薬品への転用について」というお知らせのなかで、「薬剤師は、本剤の使用にあたっては、重症な化膿性疾患には使用しないことを指導す る。また、5~6 日症状の改善が認められない場合は本剤を中止するよう指導し、医療機 関等へ受診勧奨する。耐性菌の発現を防ぐため、治療上必要な最小限の期間(2 週間以内) の使用にとどめることについても指導する。」 としています。

厚生労働省がいうことがいつも正しいわけではありませんが、西川も患者さんへの長期使用は極力避けています。

 

5.まとめ

 

ニキビはいちど化膿して悪化すると、自分では治すことが難しいものです。市販薬では治せない段階まで進行してしまうと、皮膚科での治療が有効でしょう。

ただ、大人のニキビは菌だけが原因ではありません。ストレスや疲れ、偏った食生活やアルコール、喫煙などの自律神経やホルモンバランスの乱れも関係して発症します。スキンケアや生活習慣の見直しも同時に行い、改善に努めましょう。

 

 

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監修医師

この記事の監修医師

西川嘉一
Hirokazu Nishikawa

ニキビ治療のエキスパート。ニキビ・美肌・くまの専門家。東京大学医学部卒。

業界大手・銀座院長を経て、ニキビ専門皮膚科【アクネスタジオ】を開院。

一ケ月に1000人以上がアクネスタジオを訪れている。