【ニキビにマキロンはNG】皮膚科医がわかりやすく解説
2018-09-09更新
ニキビはアクネ菌が原因だから、消毒薬マキロンで殺菌したらよくなるかもしれない!?
と思う方もいらっしゃるでしょうが、ニキビに消毒薬マキロンはNGです。
この記事の監修医師 アクネスタジオ 院長 西川嘉一 |
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
1.傷は消毒しない時代に
そもそも、傷を消毒すると治りが悪くなるので、傷は消毒しないで、流水で洗うのが主体になっています。
(褥瘡などの特殊な傷は例外で、消毒したり、特殊な処置(デブリードマンなど)などをすることがあります。)
健康な人が少し擦りむいたくらいでは、消毒をしないのが標準になりました。
2.ニキビに抗生物質(抗菌薬)を使うのに、消毒薬のマキロンはダメなの?
抗生物質(抗菌薬)と消毒薬の違い
抗生物質(抗菌薬)は体の中に潜む細菌と皮膚の表面に潜む細菌を倒すためのものです。
それに対して消毒薬は皮膚表面や人の体以外の機器などに使用されます。
これは消毒薬が体内に入ると危険な成分で出来ていたり、体内での殺菌作用が弱いためです。
内服抗菌薬は飲んでも大きな毒性はありません。外用抗菌薬はもちろん飲まないでくださいね。
消毒薬は飲むと非常に危険な成分でできています。
つまり、体への毒性が抗生物質(抗菌薬)<<消毒薬となっています。
マキロンをニキビに使用しても、ニキビを治す力よりも肌に負担をかける力の方が強いので、肌が荒れるだけで終わってしまうことが多いです。
抗生物質(抗菌薬)は逆に肌への負担がすくないので、ニキビを治す力>肌への負担となっています。
そのため、抗生物質(抗菌薬)はニキビに対して有効なのです。
3.そもそも抗生物質(抗菌薬)単独では、ニキビは治りにくい
抗生物質(抗菌薬)はニキビに対して有効ですが、抗生物質(抗菌薬)単独でニキビ治療をすることはほとんどなくなりました。
理由簡単で、アクネ菌を殺菌するだけではニキビが治らないからです。
ニキビの原因は、皮脂、角質、アクネ菌、炎症です。
この内、マキロンや抗生物質(抗菌薬)が効くのはアクネ菌部分だけなのです。
皮脂や角質、アクネ菌、炎症へのそれぞれの治療でニキビがよくすることが主流になっています。
【ニキビの原因と治療】美容皮膚科で行う効果のあるニキビ治療 |
4.おすすめの市販薬
ニキビを治したいけど、皮膚科に行きたくないあなたには、ピーリング石鹸などがおすすめです。
ピーリング石鹸 もし皮膚科医がニキビ治療にコスメや市販薬を使うとしたら。。。 |
5.まとめ
マキロンをニキビに塗っても肌荒れをまねいてしまいます。
マキロンを塗るくらいなら、スキンケアを見直してみましょう。
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
この記事の監修医師
西川嘉一
Hirokazu Nishikawa
ニキビ治療のエキスパート。ニキビ・美肌・くまの専門家。東京大学医学部卒。
業界大手・銀座院長を経て、ニキビ専門皮膚科【アクネスタジオ】を開院。
一ケ月に1000人以上がアクネスタジオを訪れている。