【ニキビの治療】光線力学療法PDTを皮膚科医がわかりやすく解説
2016-11-26更新
この記事の監修医師 アクネスタジオ 院長 西川嘉一 |
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
Index
1.光線力学療法PDTとは?
光線力学療法PhotoDynamic Therapy、略してPDTと呼びます。
アミノレブリン酸を皮膚に塗って、特殊な光を当てることで、皮脂を強力に抑えたり、アクネ菌を殺菌することで、ニキビを改善します。
2.光線力学療法PDTの効果
ニキビに対する光線力学療法PDTの効果は高いです。皮脂を抑える作用はレーザー治療・光治療の中で郡を抜いて高いです。アクネ菌の殺菌作用も高いです。
皮脂腺を破壊するので、皮脂を抑えられ、ニキビができにくくなります。また、テカリや化粧崩れなどのオイリー肌の改善にも役立ちます。
3.光線力学療法PDTが向いている人向いていない人
光線力学療法PDTに向いている人は、皮脂の多いオイリー肌の方です。乾燥肌の人には向いていません。なぜなら、皮脂を抑える治療だからです。なので、大人ニキビの方よりも思春期ニキビの方の方が合っている治療です。もちろん大人ニキビの方の中でもオイリー肌の方には向いている治療です。
効果はとても良いのですが、専門的な知識が必要であること、副作用(好転反応)があること、費用が高いことから実施している皮膚科が少ないです。
なので、重症ニキビで困っている方が、クリニックを探し歩いて、ようやく出会える治療となってしまっているのが現状です。
4.光線力学療法PDTの副作用(好転反応)
好転反応
光線力学療法PDTには特有の副作用があります。
2~3日の赤み・腫れと一時的なニキビの悪化です。
ニキビがよくなる過程で発生するものなので、好転反応と呼ばれることがありますが、副作用は副作用です。
光線力学療法PDTは皮脂腺を破壊することで皮脂の分泌を抑える治療です。皮脂腺を破壊する過程で、一時的に炎症がおきます。その炎症が、赤み・腫れ・ニキビの悪化を引き起こします。ニキビの悪化は通常1~2週間以内でおさまります。イメージとしては、悪いものを出しきるまでの期間と思ってください。
色素沈着
また、施術後2~3日は日光を避ける必要があり、できれば室内で過ごす、外出時は十分な日焼け止めクリームの使用や日傘の使用が必要なります。施術後2~3日の時期に日焼けをすると通常の日焼けよりもより茶色みがかかった不自然な日焼け(色素沈着)になります。
5.光線力学療法PDTの費用
光線力学療法PDTは、比較的高額な治療になります。1回あたり3-5万円で、3-5回程度受ける必要があるクリニックが多いです。
6.光線力学療法PDTを詳しく知りたい方へ
光線力学療法PDTの仕組み
よくある質問
洗顔・化粧・シャワーは当日から可能です。
入浴・運動は腫れや赤みが強い方は、症状が落ち着いてからをおすすめしています。
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
この記事の監修医師
西川嘉一
Hirokazu Nishikawa
ニキビ治療のエキスパート。ニキビ・美肌・くまの専門家。東京大学医学部卒。
業界大手・銀座院長を経て、ニキビ専門皮膚科【アクネスタジオ】を開院。
一ケ月に1000人以上がアクネスタジオを訪れている。