【ニキビの化粧水&洗顔料】プロアクティブ+を医師がわかりやすく解説
2017-02-24更新
この記事の監修医師 アクネスタジオ 院長 西川嘉一 |
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
ニキビ肌の方に人気の化粧水&洗顔料のプロアクティブ+(プロアクティブ・プラス)についてまとめました。
Index
1.プロアクティブとは?
プロアクティブは1995年にアメリカの皮膚科医、Katie Rodan とKathy Fieldsが作ったスキンケア商品です。
プロアクティブ+は2013年にプロアクティブをモデルチェンジしたものです。
日本のプロアクティブ+とアメリカのプロアクティブ+では、成分が異なり、有効性や副作用が異なります。
アメリカのプロアクティブ+で最も重要な有効成分の一つが過酸化ベンゾイルです。
ですが、過酸化ベンゾイルは日本では、医師の処方箋がないと手に入れられない薬剤なので、日本のプロアクティブ+には含まれていません。
なので、アメリカのプロアクティブ+と日本のプロアクティブ+は同じブランドではありますが、別物と考えた方が良さそうです。
過酸化ベンゾイルは日本国内では、ベピオゲルとして販売されています。
過酸化ベンゾイルはニキビへの有効性が高いのですが、副作用も強いので、通販での販売は危険です。
医師による処方がベストです。
2014年アメリカの厚生労働省にあたるFDAも、過酸化ベンゾイルなどのニキビ薬を処方箋なしに薬局で販売することの危険性について、コメントしています。
日本のプロアクティブ+の方が、過酸化ベンゾイルが含まれていないので、有効性は低いかもしれませんが、安全性が高いので、個人的にはおすすめです。
実際に、私(西川)も過酸化ベンゾイルを処方するときは、かなり気をつけて処方をしています。
参考URL:アメリカのプロアクティブ+の紹介ページ
http://www.proactiv.com/en_us/how-does-proactiv-work.html
1-1.ラインナップとプライス
プロアクティブ+のアイテムと、価格をご紹介します。(2017/02/21現在)
【ラインナップとプライス】
セット(3ステップシステム) |
【洗顔料】 スキン スムージング クレンザー |
【美容液】 ポアターゲティング トリートメント |
【クリーム】 スキン ブライトニング ハイドレーター |
【セット価格】 7900円 (初回のみ4900円) |
使いやすい3ステップで簡単にスキンケアができるところが魅力ですね。
また、初回はお得な価格で試せるので、トライしやすいかもしれません。
2.プロアクティブ+の効果とは?
プロアクティブ+に含まれている成分をいくつかご紹介します。
2-1. サリチル酸・グリコール酸
プロアクティブ+にはサリチル酸・グリコール酸が含まれています。
皮膚を柔らかくする作用があり、お肌が強い方には向いています。
敏感肌の人がサリチル酸・グリコール酸を使用すると刺激が強すぎることがあるので、注意しましょう。
2-2. 天然由来の保湿成分
以下の植物由来の成分が含まれています。
◯ ブドウエキス
◯ ユキノシタエキス
◯ オウゴンエキス
◯ クワエキス
◯ アロエ液汁
◯ スイカズラエキス など
多くの植物由来の保湿成分でお肌をケアしてくれます。
2-3. グリチルリチン酸ジカリウム
グリチルリチン酸ジカリウムは、抗炎症作用、抗アレルギー作用、組織修復作用を有しております。
点眼薬(ノイボルミチン点眼液)や胃薬(キャベジンUコーワ配合散)などに含まれています。
グリチルリチン酸ジカリウムは甘草エキスの有効成分で、甘草エキスは漢方薬として有名な成分の1つです。
しかし、ニキビに対する効果については、医学的論文が少ないです。(世界有数の論文検索サイトPubMedの検索で0件)
ですが、理論的には効果がありそうです。
3.プロアクティブ+のメリット&向いている人(監修医・西川の見解)
プロアクティブ+の成分は、どのような肌質の方に向いているのか、私、西川の見解をはこうです。
◯ 多少の刺激でもびくともしない肌
◯ オイリー肌
プロアクティブ+はピーリング作用が強いので、皮脂の多いオイリー肌でなおかつ肌が強い方におすすめです。
4.プロアクティブ+の副作用&向いていない人
プロアクティブ+の成分は、残念ながら肌質上に向いていない方もいます。私、西川の見解をはこうです。
◯ 敏感肌の方(肌が強くない方)
◯ 乾燥肌の方
プロアクティブ+は刺激が強いので、普通から肌が弱めの方だと激しく乾燥することがあります。
当院には、プロアクティブ+がよく効いたという患者さんも全然効かなかったという患者さんも来ます。
5.プロアクティブ+の使い方
プロアクティブ+の各ラインナップの使用方法を簡単にご紹介します。
5-1. 【洗顔】 スキン スムージング クレンザー
ネットで泡だてるということをしない製品です。(アメリカの会社の製品によく見られます。)
洗顔料を手のひらにとり、優しく肌の上に置くように洗顔しましょう。
ゴシゴシこすらないで優しくお肌になじませる程度にしましょう。
1日2回(朝・夜)が標準的な洗顔回数です。
著しく汗をかいたり、泥汚れがつくようであれば、その都度、洗顔しましょう。
5-2. 【美容液】 ポアターゲティング トリートメント
美容液をパール粒大ほど手に取り、目周りをさけて顔全体になじませましょう。
ポイントは叩くようなパッティングしないことです。
こすったり、パッティングをする方がよく浸透するのでは?と考える方も多いようですが、それは間違ったスキンケア方法です。
ニキビの炎症を誘発・悪化させたり、他の肌トラブル(肝斑など)を引き起こす可能性があるので、NGです。
1日2回の使用が目安です。
5-3. 【クリーム】 スキン ブライトニング ハイドレーター
クリームを手にとり、たっぷりと顔全体に伸ばしましょう。
ポイントはこすらないこと、叩くようなパッティングしないことです。
パッティングをする方がよくクリームが浸透するのでは?と考える方も多いようですが、それは間違ったスキンケア方法です。
ニキビの炎症を誘発・悪化させたり、他の肌トラブル(肝斑など)を引き起こす可能性があるので、NGです。
6.まとめ
プロアクティブ+は、ニキビに良い成分が配合されており、軽症のニキビで肌質があえば、有効でしょう。
敏感肌でない、乾燥肌でもないという方は、一度試してみてもいいでしょう。
肌に違和感を感じたり、異変が合った場合は、使用を中止しましょう。
プロアクティブ+がしみる人はムリに使い続けないでください。お肌にダメージを与えています。
使用して間もなければ、返品することも可能です。プロアクティブ+は60日間返金保証をしています。
この返品制度があるので、「自分の肌にプロアクティブ+は合うかな?」と感じても、気軽に1度試すことができますよね。
プロアクティブ+を含めたスキンケアでは、重症ニキビには効かないことも多いので、1ヶ月使っても効果が感じられない場合は、ニキビ専門皮膚科を受診しましょう。
薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記 |
この記事の監修医師
西川嘉一
Hirokazu Nishikawa
ニキビ治療のエキスパート。ニキビ・美肌・くまの専門家。東京大学医学部卒。
業界大手・銀座院長を経て、ニキビ専門皮膚科【アクネスタジオ】を開院。
一ケ月に1000人以上がアクネスタジオを訪れている。