【大人ニキビのための化粧水の選び方】皮膚科医がわかりやすく解説

2016-10-11更新

その化粧水、あなたのニキビ肌に本当にあっていますか？
合わない化粧水は、肌が乾燥してしたり、アクネ菌が増える原因となり、大人ニキビが治らないことも？！
大人ニキビに効く化粧水を、選ぶ時のポイントとケア方法をご紹介します。

 

この記事の監修医師 アクネスタジオ 院長　西川嘉一

 

 

薬の効きにくいニキビの治療例 西川先生の治療日記

 

1．【コレが効く！】大人ニキビの化粧水選びのポイント

様々な化粧水が販売されている中から、どの化粧水が大人ニキビに効果的なのか迷ってしまいますよね。
そこで、大人ニキビに効く化粧水を選ぶ時のポイントと、気を付けるべき成分をまとめました。

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【この２つに注目】選ぶポイントは保湿と有効成分

星の数ほどある化粧水ですが、ニキビ肌のためを考えたら、重視するべきポイントはたった2つ！
この2つをおさえてあなたの肌にぴったりな化粧水を探してみましょう。

 

2．保湿成分たっぷりな化粧水

以外に思う方もいるかもしれませんが、実はニキビ肌こそ保湿すべきなんです。
大人ニキビの原因の１つが乾燥によるものでもあります。
特に洗顔後は、保湿せずにいると肌の水分と脂分のバランスが崩れた状態になります。
ニキビ肌が気になって、つい化粧水はさっぱりした使用感のものを使用している方は、一度『保湿タイプ』や『しっとりタイプ』の化粧水を使ってみましょう。

 

【知っておこう①】なんで肌は乾燥するとニキビができるの？

そもそもなぜ肌の乾燥すると、ニキビができるのでしょうか？
それは、肌にもともとある「バリア機能」が深く関係しています。
肌が乾燥すると、天然の肌バリアである皮脂膜やセラミドなどがうまく作れないことがあります。
肌の皮脂膜が薄くなると、角質層の水分が蒸発しやすくなり、かたくなります。

 

角質層が乾燥してかたくなると、ターンオーバー（皮膚の生まれ変わり）が遅くなります。
ターンオーバーが遅くなると、硬い角質層が厚くなり、毛穴が詰まってしまいます。
毛穴が詰まると、分泌された皮脂は肌表面に出てけずに、毛穴内に溜まってしまいます。
こうして溜まった皮脂が毛穴内で炎症を起こしてしまうのです。

 

【知っておこう】乾燥ニキビの悪循環

肌の乾燥は、メイク落とし・クレンジング・洗顔料などでも引き起ります。
しっかりと汚れを落とすタイプの洗顔料などを使い過ぎてしまうと、肌に必要な皮脂やセラミドを取り除かれてしまい、肌が乾燥してしまうのです。
クレンジングや洗顔のせいで肌のバリア機能が失われてしまうのです。

 

また、肌は乾燥を感じると、皮脂を多く分泌して乾燥を補おうとします。
しかしこの皮脂を分泌は、角質層にあるセラミドなどは十分に補充されません。
セラミドなどを失った皮膚は回復するまで時間がかかります。
しっかりと皮脂・メイク・汚れを落とす高機能な洗顔料で毎日ゴシゴシと洗ってしまうと・・・。
当然肌は慢性的に乾燥状態に陥るのです。
これが、乾燥肌の悪循環の典型例です。

 

3．有効成分が入っている化粧水

大人ニキビに効果的な成分が配合されているものを選びましょう。
大人ニキビに効果的な成分&特徴をチェックしてみましょう。

 

〇ビタミンＣ誘導体

肌への浸透性を高めたビタミンC誘導体は、肌のキメを整え炎症を抑える作用があり、ニキビに効果的。

⇒ビタミンＣ誘導体の詳しい記事はコチラです。
ビタミンＣ誘導体がニキビ肌を救う！

 

〇ミネラルオイル

保湿成分・ミネラルオイルはニキビができにくく、保湿効果が高いので優秀な保湿剤といえます。
同じオイルでも、動物性オイルや植物性のオイルは、アクネ菌の栄養分となり、ニキビの悪化につながる可能性があります。

 

〇グリチルリチン酸

甘草の根に含まれている肌に優しい成分で、炎症を抑える作用があります。

 

〇ノンコメドジェニック製品

アクネ菌の養分になりにくい油性成分でつくられている製品のことです。
ノンコメドジェニック製品は、商品のパッケージや成分表示あたりに表記がありますのでチェックしてみましょう。

 

4．【要チェック！】避けるべき成分ってあるの？

大人ニキビ肌に有効な成分を取り入れるのは大切ですが、同じくらい取り入れないほうが良い成分をパスするのも大切。
これから化粧水を買う方や、使っている化粧水が合わない方はチェックしてみてください。

〇サリチル酸

 

ピーリング効果により肌への刺激が強く、乾燥を引き起こす成分です。
肌に合わないとニキビが悪化することも。

 

〇硫黄（イオウ）

殺菌力が強くて即効性も期待できる「硫黄（イオウ）」。
殺菌作用や角質柔軟作用といったニキビ対策に必要な効果があるが、同時に皮脂を取り除く作用も強い成分です。
肌の皮脂が過剰にとれてしまうと、肌から水分が失われて乾燥を悪化させる原因になります。
イオウは洗顔料に含まれていることがあります。
しかし、洗顔料であっても、大人の乾燥ニキビには不向きな成分です。

 

〇アルコール

アルコールは肌につけるとスッとして爽快感があり、ニキビにもよさそうな使用感を感じます。
しまし肌の乾燥を招いてニキビや赤みを悪化させる可能性もあるので注意しましょう。

効果的な成分と避けるべき成分を見極めて、しっかりと『乾燥』をケアして肌環境を整えていきましょう。

 

4．おすすめの化粧水のつけ方

自分の肌に合った化粧水を選べても、その化粧水、正しく使えなかったら効果は半減です。
そこで洗顔後のスキンケアとして、おすすめの化粧水のつけ方を詳しく説明します。
クレンジング・洗顔でお肌を清潔にした後は、とても乾燥した状態ですので、出来るだけ早く化粧水で水分を補給しましょう。

 

【どっちがいい？】化粧水の付け方！手でつける?orコットン?

答えは実はありません。
使用する化粧水のテクスチャーや使用者の好みもあるので、正解はないんです。
どちらの方法も大切なことは「たっぷり使用する」ということ。
また、手でつけるときも、コットンを使用するときも、パッティング（たたくような使い方）は避けましょう。
コットンを使用するときは、肌をこするような使い方はＮＧです。
パッティングや肌をこするという行為は、肌に大きな負担を与えるので注意が必要です。

 

【たっぷりが成功のカギ】化粧水はたっぷり使おう！おすすめのスキンケア

 

1.　化粧水の量は500円玉大くらいを目安に使用し、手で軽く化粧水を温めてから優しく顔全体にまんべんなくなじませる 2.　化粧水が肌に馴染むのを感じたら、もう一度手の平に化粧水を追加する 3.　目元や口元などの乾燥しやすい部分を重点的に、指の腹の部分も使って押さえていく 4.　顔表面に水気が残っていないかを鏡でチェックする 5.　肌がピタッと吸い付くような感触があるか、手の平や甲で触れてみる

浸透力をアップさせるために、化粧水は手の平で少し温めてから使用するのがおすすめです。
手のひらで押し当てるようにしましょう。

 

5．化粧水をつけるときの注意点

過度なパッティング（肌をたたく）はNGです！
コットンを使用するにしても、手のひらでつけるにしても、大切なことは「肌を叩かないこと」です。
過度な力で行うと、肌に大きな負担を与えるため、注意が必要です。
女性の大敵「肝斑」とよばれる顔のシミやくすみの原因になるので、化粧水をつけるときは「肌を優しく触って化粧水浸透させる」よう心がけてください。

 

6．【上級者向け】ワンステップ上のおすすめの化粧水の使い方

これは、肌のコンディションによって、化粧水を複数使い分ける方法です。
おすすめは、

①ニキビが増えて調子が悪いときにも、使用できる化粧水 ②ニキビが落ち着いて、肌の調子が良いときに使用する化粧水

②の、ニキビが落ち着いているときに使用する化粧水は、自分のなりたい肌に合わせてチョイスしましょう。

例えば、
・きれいな白い肌を目指したい方は、美白化粧水
・肌のキメを整えて透明感のある肌を目指したい方は、ヒト型セラミドを多く含む化粧水
などです。

徐々にコンディションが良くなってきたら、１日ごとに交互に使ってみるのも良いでしょう。

 

7．まとめ

大人ニキビでお悩みの方が、今後化粧水を探すときに参考になれば幸いです。
今まで良かれと思って使用していた化粧水が、実はニキビの悪化につながっていたと感じた方もいるのではないでしょうか。
もしも、今まで使用していた化粧水が「さっぱりタイプ」のものを使用されていた方は、これからは「高保湿タイプ」の化粧水を選びましょう。
また、大人ニキビに有効な4つの成分も紹介しましたので、そちらを参考にしながら選んでみるのも良いでしょう。
正しく選んで、効率よくニキビをケアしましょう。

 

 

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